<使用する工具、材料>
スカルピー
通常の粘土、パテ類と異なり、オーブンで加熱することによって硬化する焼成粘土です。基本的に削るよりも盛ることによって形を作ります。値段は安くないですが(450グラムで1800円ほど)、無駄がでにくく、長期間保存することができます。
オーブン(オーブントースター)
130から150℃に温度を調節できるものが良いでしょう。温度調節機能がついていなくても、機種によっては「弱」モードがこの温度にあっているかも(この温度は、フライをあっためるのに最適なのです)しれないので、お店の人に尋ねてください。電子レンジのオーブン機能では無理かもしれません。怖いので試してませんが。
石粉粘土
クラフティなど。スカルピーより安いので、芯材として使用することがあります。手足、胴に使う棒状のものと、頭部に使う球状のものを何個かストックしておくと便利でしょう。
ラッカーシンナー
硬化する前のスカルピーを少し溶かすので、オーブンで加熱する前に塗りつけることで表面をなめらかにすることができます。硬化したあとは何の効果もないこと、表面をなめらかにすることはディテールをダルくすることと同じであることに注意してください。
瞬間接着剤
硬化したスカルピーが折れたりはがれたりしたとき接着するのに使います。
スパチュラ
金属製のヘラやコテです。細かい作業に使用します。鉄やすりや彫刻刀とおなじく、最初は高級品でなく、セットになっている安いものを買ったほうが良いと思います。以前千葉のイエサブで、12本セット2000円ぐらいのものが売られていましたが、最近トンと見かけません。
つまようじ
普通のつまようじ。場所によってはスパチュラより楽に形をだせます。歯をせせるのだってスパチュラより安全。
溶きパテ、紙やすりなど
スカルピーが硬化したあと、表面処理に使います。硬化したスカルピーは切削性がものすごく悪いので、紙やすりで形状変更するのは大変です。180番でも無理。
<スカルピーを加熱する>
スカルピーは130から150℃で10分ほど(スカルピーの形状やオーブンの機種によって多少の差があります)加熱することによって硬化します。その際、スカルピーの下に紙か木の板を敷くようにしてください。金属の上で加熱すると、黒焦げのぐにゃぐにゃになって使い物になりません。紙だと加熱するごとに茶色っぽくなって怖かったので、木の板(そうめんの箱のフタ)を使っています。最初の十数回は猛烈に木のにおいがただようかもしれませんが、そのうちしなくなります。
また、スカルピーの上にアルミホイルをかぶせると、水ぶくれのようになったり、こげたりするのを防げます。加熱したあとしばらくはやわらかいですが、さめるとともに硬くなります。
あと、模型を制作する場には可燃物が山ほどあるので、火事には気をつけてください。
<スカルピーで人をつくる>
頭
最初から形を出そうとすると、顔のおおざっぱな形状を作る際に後頭部のほうがぐにぐに動いたりするので、球状の芯をいれておくとよいかもしれません。ただし、芯が大きすぎると、目のくぼみなどから芯が露出してしまいますので注意してください。また、目は硬化したあとに削りだすより、硬化する前に彫るほうがよいようです。スパチュラなどをつかいましょう。
足
まず芯のまわりにスカルピーを盛り付けて、ひざを始点として上下に指をなぞらせるかんじで脛と太ももを作ると楽です。スカルピーを盛り足したり、指の力のいれぐあいをかえることでラインを調節します。
腕
足よりずっと細いので、粘土の芯では折れたりしなったりしてしまいます。別の材質の芯をつかうか、スカルピーのむくを使うとよいでしょう。
胴
わりと大きい部分なので、何回かに分けて作ると楽でしょう。あばらを作ってから一度硬化させて、つぎは胸を盛る、といったようにです。
<スカルピーの表面処理>
スカルピーは気泡の心配はありませんが、指紋やヘラの跡などがのこってしまいがちです。前述したようにシンナーや溶きパテ&紙やすりをつかってください。
<その他>
プラスチックを心材として使用したり、プラスチックキットの補充、改造にスカルピーを使用するのはおすすめできません。加熱時、プラスチックがぐにゃりと変形してしまいます。プラスチックのまわりでやわらかいラインをだしたいときは、エポパテなどのほうが無難でしょう。